単純開口の投影像が、フーリエ変換で計算できることを示した。
例をあげると、、丸や四角だとこうなる。
では、これが複雑開口になるとどうなるか? たとえば
「あ」
とか、、
こうなるともう連続した微分できる式としては表せない。
しかたないので下図のようにドットマトリックスで表現する。
これを極小の開口と考えて、フーリエ変換するとどうなるか?
現実には、波長オーダーの複雑な開口を作るのはむずかしい。なので実験して比較することはできないが、以下の工夫をすることで計算はできる。
1、平面のフーリエ変換
2、有限の大きさに分割して(量子化)、級数で計算する
3、高速フーリエ変換の導入
平面のフーリエ変換、というか2次元のフーリエ変換は式で表すとこうなる。
$$F_{(u,v)} = \displaystyle\int_{-\infty}^{\infty} \displaystyle\int_{-\infty}^{\infty} f(x,y) e^{-i2\pi (xu+yv)} dxdy $$
JPEGなどの圧縮方法の元になった式だ。
手順は、まず縦の列を計算し、次に横の列を計算する。量は膨大だが方法は単純でプログラミングしやすい。
縦と横はどちらが先でもかまわない。
ドットマトリックスなので、フーリエ変換よりは級数の方が現実に近い。式は煩雑になり計算量は膨大になるが、考え方はたやすくなる。
具体的にいうと、1ドット計算するのにすべての光路(16×16の場合、256)の位相を計算し、それを光路の数(×256)だけくり返す。
気が遠くなるような話だ。
ただ、計算はコンピューターやってもらえばいいから最初の理論だけ把握すればいい。
ドットマトリックスは細かければ細かいほどいい、しかし増やせば増やすほど計算量が増える。さすがにやってられないので高速フーリエ変換を利用する。
このとき気を付けねばならないのは、マトリックス数は2のn乗に設定してやることだ。(8×8 や 、32×32など)
さて、「あ」をフーリエ変換してみよう。
できた。
しかしワケが分からない、本当に合っているんだろうか?
答えの分かっている他ので試してみよう。
どうやら合っているっぽい。
上記の「あ」も、ちゃんと波長オーダーの開口を作れば、レーザーを通すとグラフのようなパターンが浮き出てくるのだろう。
確かめることができないのが残念だ。